今年度の日米高校柔道国際交流事業のご連絡です。

申込の際は下記よりダウンロードしてください。

2020年日米高校柔道国際交流の要項・申込書
2020日米交流募集文書.pdf
PDFファイル 189.5 KB

日米交流でアメリカの生徒を受け入れました。
その報告となります。

日米高校柔道国際交流を終えて

全国高体連柔道専門部   

副部長 山 根 知 彦  

 

6月14日正午過ぎ、5人のメンバーが山口宇部空港に到着しました。

Nice to meet you !

ゲートを出てきたメンバーの、弾けるような笑顔とキラキラ輝く瞳に圧倒されながら、出迎えた宇部商業高校國吉哲郎校長と私の挨拶から交流がスタートしました。

 ところが・・・トラブル発生! メンバー全員が、預けた荷物を受け取らずに外に出て来てしまっていました。(そういえば・・・荷物が少なくないと、思っていたのですが・・・)再入場できないので係の人にお願いする羽目に。これからの2週間を思うと、一抹の不安を感じながらも・・・その後、打ち合わせを兼ねてお昼ご飯を食べました。

(会ったばかりだというのに、下手なジョークにもノリノリで反応してくれる明るさにまあ、何とかなるかもしれないなあ、という気分になってきました。)

 食事が終わる頃、それぞれの学校の先生が迎えに来てくれました。西京高校へはHondaさんとYamadaさんの女子2名が。宇部商業高校にはDanghさん女子1名と、Patlic先生が。小野田工業高校にはNguyen君が。(ちょっと緊張の面持ちに・・・)

 6月14日から6月28日まで、約2週間の山口県滞在ですが、前半の1週間はそれぞれの学校でいろいろなプログラムが計画されていました。後半は、各受け入れ校の期末考査の発表時期と重なるため、先生と女子3名は、我が家の私設道場「望星館」で生活しながら、小野田工業高校での授業や練習に参加することになりました。

 西京高校では、柔道部以外の一般生徒から7名もホストファミリーの希望がありました。各家庭で過ごした日数は短かいものでしたが、日本の生活様式や食事、文化などに触れることができたと思います。ホストの中には、海外でのホームステイ経験のある生徒がいて、お互いに良い刺激になり、友情と交流の輪が広がっていきました。その影響で、海外への留学やホームステイの希望を持つ生徒が出てきたそうです。体験することで意識が変わり視野が広がる。これも、海外交流の素晴らしさだと思います。

学校でも、音楽の授業に参加して合唱をしたり、体育の時間に「バドミントン」にチャレンジしたりするなど、しっかり汗もかき、生徒達との交流も深まっていきました。

柔道の練習は、西京高校が全国でも有数の強豪校ですので、充実した体験ができたと思います。(20年連続インターハイ出場校です。柔道のお土産もお腹いっぱいでしょう。)

 宇部商業高校では、柔道部員と一緒に、学校の宿泊施設に合宿形式で泊まり込みました。多人数で寝食を共にしながら、授業に参加し練習をするというような生活様式は初めての経験だったと思います。その他にも、浴衣を着せてもらったり、部員たちと花火ではしゃいだり、メンバーは心の底から楽しんでいました。(遊びも一生懸命)

 小野田工業高校では、メンバーの中で唯一の男子生徒が2週間を通して過ごしました。ホストは、父親がアメリカ人の柔道部員でしたので、気兼ねなく過ごせたと思います。 通学も、毎日その生徒と一緒に電車と自転車を利用して通って来ました。このこともいい思い出になったと思います。(電車で20分、自転車で15分。彼が帰国後、生徒に聞くと・・・結構バテバテだったようです。 ハハハ )

 後半の1週間は、メンバー全員が小野田工業高校の授業や練習に参加してきました。

体育の授業「柔道」では、一般の生徒と寝技の乱取りに参加し、「バレーボール」の時間は、USA vs Onoda Tec HS の白熱した交流試合になりました。(メンバーの身体能力はなかなかのものです) 勝敗は1勝1敗。

(アメリカチームには柔道部員が助っ人に入りましたが・・・足を引っ張ったのは?)

 英語の時間では、メンバーが先生役で、ネイティブなアメリカンイングリッシュの授業となりました。多くの生徒が男子ということもあり、引っ込み思案で照れてしまい、相手の目を見ることもできず、うまく会話もできない状態でした。(日本人はその傾向が強いかもしれませんね) しかし、ゲーム感覚で英語のキャッチボールを続けるうちに笑顔も増え、積極的に話しかけるようになってきました。

(体験することが一番ですね!)

 社会勉強もしてほしいと思い、山口県内や広島へ観光に出かけて行きました。萩市の松陰神社や松下村塾。下関市の関門人道トンネルや赤間神社。山口市の瑠璃光寺。岩国市の錦帯橋。広島市の原爆資料館と平和公園などです。原爆資料館では、予定時間を大幅に過ぎてしまうほど、資料や展示品に見入っていました。(予定では、次に世界遺産の宮島に行く予定でしたが・・・)生徒たちは何か感じるものがあったのでしょう。目に涙を浮かべながら説明を聞く場面や、長い時間立ち止まり資料を読んだり、いろいろな質問をしたり、熱心に学習していました。

(どんなことにも興味津々。見習うことが多いです)

今回の滞在は短い期間でしたので、多くの観光地や文化施設を訪れることはできませんでしたが、西の京と言われた山口市や、維新の地萩市、被爆地の広島などを訪ねたことで、少しは日本の歴史や文化に触れることができたのではないかと思います。

私は、約20年間、姉妹都市の関係でオーストラリア・ニューカッスル市との海外交流に携わっています。2年に1度、選手を連れて豪州遠征を行っていますが、参加した生徒が遠征後に激変する姿を見てきました。物事に対して積極的になり、何事にも明るく全力で取り組むようになります。今回の交流事業のお話があった時に、海外交流の良さを少しでも多くの生徒に体験させる大きなチャンスと考えました。縁あって山口県でお引き受けすることになり、県や引き受け校との折衝、学校内での調整やホストファミリーとの連絡調整など、準備期間が短かったこともあり汗だくになりましたが、交流した生徒達が本当に喜んでくれて、「良かった。絶対にアメリカに行く。」「アメリカ人の友達ができた。先生、ありがとう!」と、言ってくれた時、生徒とメンバーが別れる時に抱き合って号泣する姿を見た時、羽田空港で挨拶しながらメンバーの涙にもらい泣きした最後の瞬間・・・本当に「良かった!」 私も、素晴らしい思い出と感動、そして、たくさんの絆を皆さんから頂いたことに気付きました。引き受けて本当に良かったと思っています。

私も、生徒たちと同様に必ずアメリカに行き、彼らや彼女たちを訪ねるでしょう。

柔道は、人種や言葉を超え世界を結ぶ絆であるとともに、夢を与えるものだと思います。今後も、このような機会を与えていただけるなら積極的に取り組んでいきたいと考えています。本校の生徒2名が、来年3月の日米交流に参加し、アメリカに行きたいと言い出しました。彼ら若者の夢は広がります。人はいつまでも夢を持ち続け、夢に向かって頑張り続けることが大切だと思いますし、そうすることが自分を高めることにもつながり素晴らしい人生になっていくものだと思います。

  If you don't follow your dreams, you might as well be a vegetable.

    (私の好きな映画の名セリフを思いだしてしまいました。)

 最後になりましたが、この交流事業の機会を与えていただいた全日本柔道連盟や全国高体連柔道専門部に衷心よりお礼を申し上げます。また、メンバーをお引き受けいただき、御支援、御協力いただいた山口県高体連柔道専門部や各学校関係者の皆様、ホストファミリーの皆様に、深甚なる敬意と感謝を申し上げます。本当にありがとうございました。

 今回の交流に係った全ての皆さんが、柔道を通して更なる発展と飛躍をされることを祈念して、お礼の挨拶といたします。

補足:来年3月実施予定の日米交流要項(抜粋)HPに掲載されています。興味のある高校生は是非見てください。真剣に柔道に取り組んでいる高校生ならだれでも参加することができます

平成26年度日米高校柔道国際交流

訪日メンバー  

アメリカ シアトル在住の高校生4名と男性コーチ1名のメンバー

  コーチ   Patrick Lo M     

  生徒    Ashley HondaF

   生徒    Danielle Edquid DangF

  生徒    Akina YamadaF

  生徒    Anthony NguyenM

 

交流の概要

 日程 6月15日()  羽田空港着 Welcome to Japan ! 東京泊

    6月16日()  羽田空港発 12:35 山口宇部空港着

                 『 おいでませ 山口へ!♨ ☀

            宇部商業高校の校長先生と出迎え 

             Nice to meet you

打ち合わせ後 各引き受け校へ移動

Anthony Nguyen 小野田工業高校

Ashley HondaAkina Yamada 2名は西京高校

Patrick LoDanielle Edquid Dang 2名は宇部商業高校

    6月17日()  各学校で授業や部活動に参加し、一般生徒や柔道部員

             と交流

(体育、英語、音楽などの授業や練習に参加)             

    6月18日()  下関、山口方面観光             写真参照

・関門人道トンネルを歩いて福岡県へ

             ・赤間神宮見学

             ・山口市瑠璃光寺見学

             帰校後 練習に参加

    6月19日()  萩市方面観光                写真参照

             ・松下村塾、松陰神社見学

               日本の歴史・・・少しはわかったかなあ?

             帰校後 練習に参加

    6月20日()  各学校で授業や部活動に参加し、一般生徒や柔道部員

             と交流

             (体育、英語、音楽などの授業や練習に参加)

    6月21日()  午前 合同練習(宇部市武道館)         写真参照

              関係高校、中学校、少年団が参加し合同練習

               しっかり練習できました!

             午後 歓迎BQパーティー

あっという間に20㎏の肉が無くなりました!

              ホストファミリーや関係高校の柔道部員が参加して

              くれました

               各学校対応のホームステイはこの日で終了です

        21日から最終日までの宿泊は、小野田工業高校柔道部合宿所「望星館」で生活しました。  

    6月22日()  広島、岩国観光               写真参照

             ・広島原爆資料館、平和公園  

             真剣な眼差しで・・・そして・・・涙

             ・岩国錦帯橋

             ・『山賊』で夕食 鳥の山賊焼きに・・・ガブリ! 

                     (山口県では超有名店です)

6月23日()  午前中は前日の疲れもあり、洗濯したり、映画を見た

         りのんびり休憩

        (カヌーに乗りに行く予定でしたが・・・前日の雨で・・・残念

             午後 秋芳洞見学              

                                   写真参照

               洞内で冒険コースにチャレンジ!驚きと興奮!

バッチリ enjoy

帰校後 練習に参加(小野田工業高校)

    6月24日(火) Patrick先生は宇部西高校(総合学科)を訪問

スポーツ系列 「柔道」などの授業を見学

生徒は小野田工業高校を訪問          写真参照

(英語の授業に参加 先生役も務めましたよ)

放課後 練習に参加(小野田工業高校)

    6月25日(水) 全員 小野田工業高校を訪問         写真参照

(英語、体育の授業に参加)             

生徒は本場のアメリカンイングリッシュを体験

体育の授業では、日米バレーボール対抗戦に挑

戦!思いっきり エンジョイ! みんな明るい!

放課後 練習に参加(小野田工業高校)

    6月26日(木) 宇部市内観光 「常磐公園」

             市内ショッピングモールでショッピング

             夕方 練習に参加(小野田工業高校)

    6月27日(金) 北九市門司観光 「スペースワールド」

             夕方 山口県最後の練習に参加(小野田工業高校)

    6月28日(土) 8:00 山口宇部空港発 東京羽田へ

              小野田工業高校や西京高校のホストファミリーや   

                                                     生徒の見送りを受けみんな  号泣﹆﹆﹆

再会を約束して・・・✈✈✈✈✈✈

羽田空港到着後 日本武道館へ移動

             「全日本女子学生柔道選手権大会」見学   講道館泊

    

                 6月29日(日) 終日 東京都内観光                    写真参照

埼玉県立蕨高校柔道部顧問 池田貴紀先生

(英語科担当)

            蕨高校の生徒とともに東京都内観光の案内をしました。

               浅草・・・秋葉原・・・渋谷・・・

             19:00 蒲田集合 「夕食会」  

                                                     中華料理を堪能

            出席者:山根副部長、小池国際交流担当、鎌塚調査研究担当

                池田貴紀先生              

           22:00 羽田空港国際線へ  

                                    山根、小池、鎌塚で見送り

                     交流の最後の挨拶をして・・・

                            See you again!

              0:30 アメリカへ向け 出発           

                                                                                           ✈✈✈✈✈✈